はこにくみ

細く長く続けられるブログにしたいと思います。

「失敗をうまく収拾できる人」は大事なのに、残念ながら企業内では評価されにくいですよね。

 

blog.tinect.jp

 

企業における敗戦処理って、勿論ケースによって色々あるんですが、

例えば 

・「このラインを割ったらこのプロジェクトは失敗とみなす」とか、「この数値が出なかったら撤退プロジェクトにする」といった、適切で具体的な「敗戦判断ライン」をきちんと引ける人

・さらに、上記のような具体的な指標に基づいて、「このプロジェクトは失敗です」ということをきちんと判断して、周囲に説明して、納得させることが出来る人

・プロジェクトを失敗と判断した時、その適切な畳み方、撤退の仕方をきちんとマイルストーンつきで段取り出来る人

こういうのが、一般的な「敗戦処理」に必要なスキルの代表的なところだと思います。勿論、細かいところまで考えればもっといろいろあると思うんですけどね。

 

これ、特に二つ目とか三つ目とかについては、割と明確に「出来る人」「出来ない人」がいると思うんですよ。

プロジェクトを成功させることが出来るマネージャー、言ってみれば「勝てる」マネージャーであっても、いざ敗勢ということになると、「きちんと負けられない」「きちんとダメージコントロール出来ない」という人は全然珍しくない。

 

適切な負け方って結構難しいし、慣れとスキルがいることなんです。むしろ、勝ち慣れている優秀なマネージャー程、うっかりすると「まだ取り返せる」と考えて、本来失敗ラインを割っているのに粘ってしまって、ダメージを大きくしてしまったりする。

「成功ラインはちゃんとあるのに何故か失敗ラインが設定されていないプロジェクト」とか、掃いて捨てる程あります。

 

勿論、「勝ち方も負け方も上手い」という優秀なマネージャーもいらっしゃるんですが。そういう優秀な人は、全体の中ではかなりの少数派だと思います。

 

まずいことに、この「上手いこと負けられる」スキルって、企業の中では物凄く評価されにくいんです。

ここをちゃんと評価出来てる企業、ホント少ないと思います。

 

「あれダメこれダメ」とリスクマネジメントのふりをして、却下ばかりする『ダメおじさん』もいますよね。

でもこの記事を見ると、きちんと評価されるべきは、方向修正や中止縮小の判断ができる人であるということがわかります。

やめろやめろと言うのは簡単ですが、状況を少しでも良くしようという努力をする人はそんなにいないのかも。これって会社員だけでなく、普段の生活や家庭内の出来事にもつながる話です。